Terminal-Bench は、公式サイトが一文で「エージェントの作業のフロンティアを測定し、それとともに進化する(to measure and evolve with the frontier of agent work)」ものと説明しているベンチマークである。そのサイトで提示されているバージョンは Terminal-Bench 4.0 である。サイトはこのベンチマークに加えて、リーダーボード、別の場所でホストされているタスク一覧、そして実行方法、ブログ、コミュニティの Discord、コントリビューター向けのページを用意している。

内容

ベンチマークの中身はタスクの集合であり、ランディングページとは別の場所、Harbor フレームワークのデータセットハブ上で、ベンチマーク名とバージョン番号を含むパスの下に公開されている。ランディングページが示しているのは、タスクが何を含むかではなく、タスク全体にわたる結果がどのように報告されるかである。リーダーボードは、順位、モデル、実行に用いたエージェント、解決率、コスト、トークン数という構成で並べられている。解決率は Terminal-Bench 4.0 のタスクのうち解決されたものの割合であり、95% 信頼区間を示すひげ(whisker)付きでプロットされる。

ページには、ベンチマークのデータが学習コーパスに決して含まれるべきではないという宣言も掲載されており、その後に Terminal-Bench の GUID が続く。

出自

サイトは、このベンチマークのホストとして Stanford、Harbor、Laude Institute を挙げており、タスクは Harbor フレームワークのデータセットハブを通じて公開している。

利用

LangChain は、ランディングページに掲載されているものより前のバージョンである Terminal Bench 2.0 を用いて自社のコーディングエージェントへの変更を評価し、その結果を ハーネスエンジニアリングによる Deep Agents の改善 で報告している。同社はこのバージョンを、エージェント型コーディングを評価するための今や標準的なベンチマークであり、機械学習、デバッグ、生物学などのドメインにわたる 89 のタスクを持つと説明している。実行のオーケストレーションには Harbor を用い、サンドボックスの立ち上げ、エージェントループとのやり取り、検証と採点を行わせた。このベンチマークの厳しいタイムアウトは、LangChain が行ったハーネスの変更 — 時間予算に関する警告や、各段階でどれだけの推論計算を費やすかなど — を方向づけた。

Anthropic も Terminal-Bench 2.0 を Google Kubernetes Engine のクラスタ上で実行し、そこでのスコアがベンチマークのリソース制約の強制方法に依存していたことを エージェント型コーディング評価におけるインフラストラクチャノイズの定量化 で報告している。同記事によれば、Terminal-Bench 2.0 は推奨 CPU と RAM をタスクごとに指定しており、リーダーボードは一時的な過剰割り当てを許容するサンドボックスプロバイダーを使用している。一方、Anthropic 自身の環境は当初、仕様を超えたコンテナをすべて強制終了していた。同じモデル、ハーネス、タスクで 6 通りのリソース構成を試したところ、インフラエラー率は厳格な強制時の 5.8% から上限なしの 0.5% へと低下し、成功率は 6 パーセンテージポイント上昇した — インフラストラクチャノイズ を参照。Anthropic は、推奨リソース仕様を公開していることをこのベンチマークの功績として認めたうえで、その強制方法もあわせて規定すれば、同社が見いだした差は解消されるだろうと提案している。