Example Mapping は 振る舞い駆動開発 に結びついたワークショップ形式であり、 チームはユーザーストーリーを検討する際に、そのビジネスルールを、それを具体的に示す例・反例・エッジケース、 そしてなお未解決のまま残る問いとあわせて並べていく。これらはそれぞれ構造化された情報の一片となり、 期待される振る舞いについての曖昧さを段階的に減らしていく。
用法
AI 時代における開発チームの組織化 - Part II.2 は、AI エージェントの登場によって このワークショップが新たな重要性を帯びると論じている。それはもはやチームの認識合わせに役立つだけでなく、 会話をエージェントが利用できる振る舞いの知識へと変えるものになる、というのである。この記事が描く流れでは、 Example Mapping の成果は Gherkin シナリオとして形式化され、それが 仕様駆動開発 における 生きた仕様(リビングスペシフィケーション)へと供給される。同じ記事は、Example Mapping のセッションで挙がった 未解決の問いを、プロジェクトのコンテキストを保持するエージェントにリアルタイムで投げかけられるとも示唆している。 エージェントは既存のルールを呼び起こし、矛盾を検出し、影響を指摘し、調査の方向性を提案できる——ただし、 決定を下すのはあくまで参加者である。
適用される場面
- 条件。 ユーザーストーリーの振る舞いを、ビジネスの専門家とチームが同席したうえで、実装前に共同で 明確化する必要がある場合に適用される。
- 前提。 ワークショップで得られたルールと例が、会話の中に置き去りにされるのではなく、その後に永続的な 形——この記事の説明では Gherkin シナリオと仕様——へと引き継がれることを前提とする。
- 失敗モード。 この記事は、エージェントは明示されたものからしか推論しないと強調しており、ワークショップの 成果から漏れたルール、例外、エッジケースは、エージェントの生成物における潜在的な誤りの源になる。
- 確立度。 この記事はこの実践について Cucumber のドキュメントにリンクしている。エージェント駆動の開発に おいてこのワークショップの重要性が増すという主張は、記事の著者が論じている立場である。