ヒューマン・オン・ザ・ループ(humans on the loop)とは、エージェント駆動のソフトウェア開発における人間の立ち位置の 1 つであり、Kief Morris が ソフトウェアエンジニアリングのループにおける人間とエージェント で名付けたものである。この立ち位置では、人間はエージェントに作業を任せきりにするのでも、エージェントが生み出すものを細かく管理するのでもなく、作業のループそのものを構築し管理する。この概念は、著者のモデルにおける why ループ(アイデアを動くソフトウェアへと変えるループで、人間が回す)と how ループ(仕様・コード・テストといった中間成果物を通じてソフトウェアを構築するループ)の中で、2 つの代替案と対比して定義される。1 つは how ループをエージェントに任せる、ループの外にいる人間であり、もう 1 つはその最も内側の階層でゲートキーパーとして振る舞う — たとえば生成されたコードを 1 行ずつ検査する — ループの中にいる人間である。ループの「上」にいる人間は、エージェントのハーネス — how ループの各階層を制御する仕様、品質チェック、ワークフローのガイダンス — を通じて how ループそのものを形づくる。

使われ方

この記事は、そうしたハーネスを構築し維持する実践である ハーネスエンジニアリングを、人間がループの上で働く方法として位置づけている。その最も明確な判断基準は、エージェントの出力(中間成果物を含む)が満足のいくものでなかったときに何をするかである。ループの中にいる場合の対応は、成果物を編集するかエージェントに修正点を伝えるかして、その成果物を直すことである。ループの上にいる場合の対応は、その成果物を生み出したハーネスを変更し、望む結果を生み出すようにすることである。そうすれば、ハーネスを継続的に改善することで成果が改善していく。記事は、これに近い概念が「ミドルループ(middle loop)」— 人間の注意をコーディングのループより上のループへ移すこと — としても説明されてきたことに触れている。

適用される場面

この提案は、自らの作業を判断するためのガイダンスと品質チェックを与えられるエージェントを前提としている。その背景には「シフトレフト」の考え方、すなわちエージェントも開発者と同様に、誰かのチェックに頼るよりも自分で品質を見極められるほうがうまくいくという考え方がある。この提案は、エージェントが生成するものすべてを人間が検査することで生じるボトルネックと、人間が完全にループの外にいることで、エージェントの作業にかかる時間とコストに影響する内部品質が失われることの両方に対するものとして示されている。これは 1 人の著者による枠組みであって測定された結果ではない。著者はこれを エージェント型フライホイールへと拡張しており、そこではエージェント自身がハーネスの改善を提案し適用する。

関連用語