この arXiv プレプリントは、人間の開発者と同じように振る舞う AI エージェントを構築するための プラットフォーム OpenHands を導入する。論文の問題設定は 2 つのことを並べる。 1 つは、ソフトウェアが人間の持つ最も強力な道具の 1 つであり、熟練したプログラマーが複雑かつ深い やり方で世界と関わることを可能にしているということ。もう 1 つは、大規模言語モデルの改良のおかげで、 周囲の環境とやり取りし、その環境に変化をもたらす AI エージェントが急速に発展しているということである。 著者らが提案するプラットフォームはこの 2 つを結びつける。すなわち、コードを書き、コマンドラインと やり取りし、ウェブを閲覧するという、人間の開発者に似たやり方で世界と関わるエージェントである。
論文の本体は、このプラットフォームが提供するものの説明である。著者らは、それが新しいエージェントの 実装、コード実行のためのサンドボックス化された環境との安全なやり取り、複数エージェント間の協調、 評価ベンチマークの組み込みをどのように可能にするかを説明している。
組み込まれたベンチマークを活用して、著者らは 15 の難しいタスクでエージェントの評価を行っている。 そこにはソフトウェアエンジニアリング(例として SWE-Bench を挙げる)やウェブ閲覧(例として WebArena を挙げる)などが含まれると述べている。
論文はまた、このプロジェクトが研究成果物としてだけでなくソフトウェアとしてどのような立場にあるかも 述べている。OpenHands は寛容な MIT ライセンスのもとで公開されており、学術界と産業界にまたがる コミュニティプロジェクトとして、188 人を超えるコントリビューターから 2.1K 件を超える貢献を受けている。 このプレプリントはソフトウェアエンジニアリング (cs.SE) に分類され、人工知能 (cs.AI) と計算と言語 (cs.CL) にクロスリストされている。2024 年 7 月 23 日に初めて投稿され、2025 年 4 月 18 日にバージョン 3 として最終改訂されており、arXiv が発行した DOI 10.48550/arXiv.2407.16741 が付与され、ICLR 2025 に 採択されたと記されている。コードは https://github.com/All-Hands-AI/OpenHands にあるとされている。
要点
- 論文は、OpenDevin という旧称で知られていた OpenHands を、強力かつ柔軟な AI エージェントを開発するためのプラットフォームとして導入している。
- その設計目標は、コードを書き、コマンドラインとやり取りし、ウェブを閲覧するという、人間の開発者に似たやり方で世界と関わるエージェントである。
- このプラットフォームの能力として挙げられているのは、新しいエージェントの実装、コード実行のためのサンドボックス化された環境との安全なやり取り、複数エージェント間の協調、評価ベンチマークの組み込みである。
- 著者らは、プラットフォームに組み込まれたベンチマークから取った、ソフトウェアエンジニアリングやウェブ閲覧などにまたがる 15 の難しいタスクでエージェントを評価している。
- OpenHands は寛容な MIT ライセンスのもとで公開されており、論文はこれを、188 人を超えるコントリビューターから 2.1K 件を超える貢献を受けた、学術界と産業界にまたがるコミュニティプロジェクトと特徴づけている。これらの数値は執筆時点のプロジェクトを表すものである。
- この論文は ICLR 2025 に採択された。
補足
この論文の貢献は単一のエージェントではなくプラットフォームであり、評価もそこから導かれている。 15 のタスクは現在プラットフォームに組み込まれているベンチマークから取られたものと説明されているため、 報告されたカバー範囲は、エージェントに何ができるかと同じくらい、何が統合されているかの性質でもある。 著者らは貢献数とコントリビューター数を、プロジェクトがコミュニティの取り組みであることの証拠として 挙げているが、どちらもある時点の数値である。このプレプリントは 2024 年 7 月から 2025 年 4 月にかけて 3 つの版を経ている。